岩井俊二が『Love Letter』と『スワロウテイル』との間に撮った、自主映画的作品。人気シンガーCHARAをヒロインに、アナーキーなメルヘンだ。
妹を殺したココは、入院させられた精神病院で、ツムジとサトルという2人の青年と知りあう。彼らは施設の塀の上を歩く探険を楽しんでいた。やがて、地球が滅亡するという妄想にとらわれる。彼らは滅亡を見届けるために、塀の外に出てはいけないという規則を守りながら、塀から塀へとつたって海を目指す。ピクニックに出かけたのだ。
ピクニックの間に出会うさまざまな人々との交流に、日常への批評を読みとることもできる。その哲学的な深みを、岩井の軽やかな映像がポップに仕上げている。なかでも、鈴木慶一のとぼけた神父さんが印象的である。CHARAと浅野忠信夫婦の出会った映画としても要チェックだ。(堤 昌司)